SNSが生み出した闇〜芸能人の誹謗中傷とネットリテラシーについて~

ビジネス

先日衝撃的なニュースが飛び込んできました。

女優の神田沙也加さんが18日に札幌市のホテルから転落し、亡くなったという報道です。

一部では自殺ではないかと考えられているようですが、真相含めはっきりしたことはまだ分かっておりません。

しかし有名女優の突然の死ということもあり、多くの人が悲しみに包まれています。

そして同時に、Twitter上で発生したとある騒動が物議を呼んでいます。

それはTwitterのトレンドを獲得するために一部のアイドルファンが起こした、神田沙也加さんへの誹謗中傷騒動です。

今回はこの騒動の発端や原因についてお話いたします。

今回の騒動の発端

死亡報道が流れた人を誹謗中傷するという今回の常軌を逸した騒動。

その発端となったのはとあるアイドルグループによるTwitterのトレンドを獲得しようという企画でした。

この企画自体は何の問題もなく、アイドルグループがプロモーションのためTwitterのトレンド1位を獲得することを目的としており、

とあるワードをタグ付けしてつぶやくことを呼び掛けるものでした。

しかしその企画と神田沙也加さんの死亡報道が重なったことで事態は急変します。

このニュースの拡散によって神田沙也加さんの名前がトレンドの上位になるのですが、

これに腹を立てたアイドルファンたちが、神田沙也加さんの誹謗中傷を行うようになるのです。

その結果死者を冒涜するような最悪な誹謗中傷の構図が出来上がってしまいました。

悪意を持った攻撃だったのか?

なぜ今回のような誹謗中傷が起こってしまったのでしょうか?

今回の件を引き起こしたアイドルファンは人間性が欠如しており、悪意に満ち溢れているために、このような行為を平然と行えたのではないか。

このように考える人も少なからずいるかもしれません。

しかし残念ながら真相は別のところにありそうです。その理由がこちら

引用:SNSで誰かを誹謗中傷した経験、20代が最多でそれに40代が続く【ビッグローブ調べ】 | Web担当者Forum (impress.co.jp)

これはビッグローブ(BIGLOBE)が2020年に行った、SNSにおける誹謗中傷に関するアンケートの一つです。

これによれば、多くの人が芸能人に対しての誹謗中傷は仕方がないと感じており、

芸能人に対しては何を言っても許されるような風潮が生じていることが分かります。

今回のアイドルファンたちも悪意を持って誹謗中傷を行ったというよりも、

芸能人に対する誹謗中傷が悪だという意識を持っていなかったのかもしれません。

罪の意識がなかったがゆえに、訃報に対して軽はずみな発言ができたのです。

ネットリテラシー能力の欠如

今回の騒動のもう一つの大きな要因として挙げられるのが、ユーザーによるネットリテラシー能力の低下です。

ネットリテラシーとはインターネットを正しく使いこなすための知識や能力を指す言葉であり、ネットを通じた正しい情報取得と情報発信を行うために必要なスキルの事です。

ネットは様々な意見や情報が飛び交う魅力的な場所ですが、決して無法地帯ではなく現実世界と同じく厳密なルールや規則によって秩序が保たれている空間です。

ルールを守って利用するからこそネットは最大限の利便性を発揮するツールなのであり、そのルールを守るために存在するのがネットリテラシー能力です。

しかし近年はスマホの普及によって誰もがネットを扱える環境が整い、ネットリテラシー能力が低い人々による嘘の拡散や無責任な発言が目立つようになりました。

今回の件も言っていいことと悪いことがあるという当たり前を認識できない、ネットリテラシー能力が欠如した人々がいたために、誹謗中傷へと発展してしまったのでしょう。

最後に

一部のネットリテラシー能力が欠如した人々によって、人の死がまるでエンタメのように扱われる異常事態になりました。

一度ネットに出した発言は二度と訂正することができません。

ネットは自由な場所ですが、誹謗中傷や批判がすべて許される場所といううわけではないので、自分の発言には本当に慎重にならなければいけませんね。

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