以前記事で怖い絵をご紹介致しましたね!
今回はその続編!
意味がわかると怖い絵をご紹介します!
世界の名画が描かれた当時の背景。
名画に隠されたメッセージ。
これらをご紹介していきますので、ぜひお楽しみ下さい!
テュルプ博士の解剖学講義

最初にご紹介するのはこちらの絵です。
解剖学講義というタイトルの通り、死体を解剖する様子が描かれた一枚ですが、
講義というタイトルの割には講義を受けている側の人達の様子が少し異様に思えませんか?
彼らもまた医者なのですが、勉強のために講義を受けているというよりも、
単純な興味本位で覗き込んでいる
そんな風にも見えてしまいます。
それもそのはず、彼らはお金を払い半分娯楽目的でこの解剖を見物しているのです。

実はこの絵が書かれた当時はお金を払えば誰でも解剖に立ち会いそれを見ることができました。
それが悪趣味な娯楽となっていた部分があったため、それを風刺する意味でこの絵は描かれたのです。
解剖を見学することが娯楽…あまりにも非人道的ですね…
イカロス墜落のある風景

2枚目の絵はこちら。
晴れた日に農夫が畑を耕す牧歌的な絵画。
西欧ではよくある絵のように見えますよね。
ではこれのどこが怖いのか。
右下にご注目ください。
・
・・
・・・
おわかりいただけただろうか?
水面に謎の足が突き出ていますよね。

この足は表題であるイカロスの物。
蝋の翼で太陽を目指したものの、太陽に近づいたことで蝋が溶け、海に落ちて命を落としたイカロスの話は有名ですよね。
この絵はまさにイカロスが海に落ちた瞬間を捉えています。
しかしそんな衝撃的な場面であるにもかかわらず、農夫は気にも留めていません。
そういった意味では
イカロスの死はそれほどにとるに足らない物だった
という皮肉を表している絵でもありますね。
イワン雷帝とその息子

年老いたイワン雷帝が彼の息子を抱きかかえています。
息子は頭から血を流し、今にも息絶えてしまいそうですね。
息子の痛ましい姿に涙を流す悲しくも美しい親子愛を描いた絵です。
と、言いたいところですが息子の足元にご注目ください。
長い杖が転がっています。そしてその先端に

血がついているのが分かるでしょうか?
息子はこの杖で頭を殴られたことでこの状況に陥っているということが分かります。
いったい誰に殴られたのか。
もうお分かりかと思いますが、
殴ったのは父であるイワン雷帝その人です。
彼は息子との口論で頭に血が昇り、杖で息子の頭を殴りつけてしまったのです。
この絵は自身の過ちに後悔しながら息子の抱きかかえる、という何とも救いのない一瞬を絵がいた作品なのです。
レディ・ジェーン・グレイの処刑

最後は九日間の女王の名で知られるジェーン・グレイの処刑の瞬間を描いた作品です。
イングランド史上初の女王として即位したもののわずか9日間で廃位させられることとなり、その7か月後に斬首刑に処されるというあまりにも不憫な人生を送った彼女。
その背景にはイギリス最恐の女帝としても知られる人物が存在しています。それは
メアリー1世、またの名を
ブラッディ・メアリー

プロテスタントを迫害し300人もの女子供を殺害した極悪非道の女帝です。
そんな彼女が策を弄し処刑に追い込んだわけですから、ジェーン・グレイの最期が安らかなものであるはずがありませんよね。
改めてこの絵を見ると、処刑人と思しき男性は斧をもっていますが、
加えてその腰には担当が刺さっています。
これは彼女にとどめを刺すために用意されたものであり、彼女に確実に処刑するという強い意志が現れています。
この絵はメアリー1世の強い執念を感じる一枚となっているわけですね。
最後に

さて今回は意味が分かると怖い絵をご紹介してみましたがどうでしたでしょうか?
一見美しく見えても様々な黒い理由や、恐ろしいメッセージが隠された名画。
それらを知ってから絵を見返すと全く違った作品に見えてしまうから不思議ですよね。
とはいえ、そういった要素も評価されているからこそ、これらは名画と呼ばれ後世まで語り継がれる作品となったのでしょう。
なんだか感慨深いですね。
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