前回の記事でパロディ宗教についてお話をさせていただきましたね。
宗教というものへの皮肉を込めて、現代人が作ったなんちゃって宗教
それが「パロディ宗教」です。
そしてその中でお話させていただいた中でも一際異彩を放つのが、「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」
今回はそちらについてのお話です。
これを読めばあなたもすぐに空飛ぶスパゲッティ・モンスター教に入信できますよ！
※おすすめはしませんが。笑
最高の宗教の魅力？を一緒に見ていきましょう！
空飛ぶスパゲッティ・モンスター教とは？
まず初めにこの宗教の教えについてお話ししましょう。
この宗教における基本的な考えは
「人類の創造主たるスパゲッティ・モンスターを唯一神として崇めること」
です。
「人類の創造主？何を言っているんだ？」と思う方がほとんだと思いますが、それでもこの宗教においては「スパゲッティ・モンスター」こそが宇宙、そして人類を作った唯一の神なのです。
「スパゲッティ・モンスター」は姿こそ奇妙なものであるものの、その能力や偉大さは他の神と全く遜色がないのです。
誕生に至った経緯
「スパゲッティの化け物が人類を作った」
いきなりこんな話をされてもジョークとしてしか取れないですよね？
それもそのはず、実はこの宗教を生み出したボビー・ヘンダーソンという人物も、「スパゲッティ・モンスター」を信仰の対象とするために作ったわけではありません。
この宗教はもともとインテリジェント・デザインという考えへの痛烈な批判のために作られたものだったのです。
そもそもの誕生経緯が批判目的であるがゆえに空飛ぶスパゲッティ・モンスター教は、一つの宗教としてみるとあまりにふざけて見えるという訳なのですね。
インテリジェント・デザインとは
ではボビー・ヘンダーソン批判したかった「インテリジェント・デザイン」とは一体何なのか？
これはとある理論のことを指しており、それは
「生命や宇宙が誕生した背景には知性のある何かが介入したのではないか」
という考えの事です。
現在我々が認識している生命と宇宙の誕生は
「宇宙はビッグバンによって、生命は微生物からの進化によって誕生した」という考えが一般的ですよね？
しかしインテリジェント・デザインにおいては、自然の力だけではこれほど複雑な宇宙や生命を作り出すことは不可能であるという前提のもと、これらの誕生には何らかの超常の力が働いたのではないかという考えが採用されています。
「超常の力」というと難しく感じますが、これは要するに神の力のこと。
すなわちインテリジェント・デザインとは、進化論やビッグバンという科学の力だけではなく、神の力もこの世界に存在するのだ、という宗教的な価値観によって生まれた理論なのです。
スパゲッティ・モンスターの本当の目的
神の力が存在しているというインテリジェント・デザイン説。
この考えはアメリカで浸透し、2005年ごろに学校教育に取り入れようという動きにまで発展しました。
しかし神の力が働いて宇宙や生命が作られたという教育を施すことはあまりに非現実的であり、批判の声も多く上がっていました。
そうした情勢の中、批判の声を高めるために作られたものこそ「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」だったのです。
インテリジェント・デザイン批判派は、「スパゲッティ・モンスター」をあえて他の神と同じく宇宙や生命の創造主と位置付けることで、目に見えない神の力を信仰するということ＝スパゲッティ・モンスターを信仰するようなものだと皮肉を効かせたわけですね。
こうした批判運動の成果もあってか最終的に、インテリジェント・デザイン説を学校で教えるという案は否決されることになりました。
その後
さて当初の目的は無事達成したスパゲッティ・モンスター教でしたが、その後もネットミームとしてブログ等で拡散され世界的に信者を獲得していくこととなります。
結果として現在オランダや台湾ではれっきとした一つの宗教として認可されており、日本にもその支部が設立されるほどとなりました。
現在の会員数はおよそ1000万人、日本にも約3000人の信者を抱えています。
これはもう立派な宗教というより他ありませんね。
今回の記事で「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」に入信してみたくなったそこのあなた！
入信方法はとても簡単！
フェイスブックページにいいね！することだそうですよ。
もし興味があればあなたもぜひ入信してみましょう！
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