化学が発達した昨今、魔術師や錬金術師を名乗る人は世界にほとんど存在しなくなりましたよね。
まぁ今でもたまに出てこないわけではないですが、大体は怪しい宗教など関わらないほうが良い人々ばかりですよね。
やはり魔法や錬金術と言った類は全くの嘘であり、この世に存在しない物なのでしょうか?
そのヒントはかつて存在した魔術師や錬金術師たちの中に隠されているはず。
今回は過去に自分を魔術師や錬金術師であると称していた人物たちを4人ほどご紹介致します。
ニコラス・フラメル

ニコラス・フラメルは14世紀のフランスで活躍した錬金術師です。
彼は錬金術師の中でも圧倒的知名度を誇る人物であり、映画ハリーポッターなど今でも様々な作品に名前が登場していますね。
ニコラス・フラメルの錬金術は
「アブラハムの書」
という書物との偶然な出会いから始まります。
この書はヘブライ語で書かれていたこともあり非常に難解なものでしたが、それを何とか理解した彼は錬金術の力を手にすることとなります。
そしてさらに彼は錬金術の知識や「アブラハムの書」の力を借りて
物質を金に変換し、不老不死の霊薬を作り上げると言われる伝説の石
「賢者の石」を作り出しました。
錬金術におけるもっとも重要なアイテム賢者の石を作り出したこともあり彼は錬金術師の中でも圧倒的な知名度を誇る人物になっているわけですね。
ソロモン王

ソロモン王は旧約聖書に登場するイスラエル王国の統治者です。
彼は国や経済を発展させた優れた統治者であったとされる一方で、偉大な魔術師だったとも噂されています。
一体なぜ彼が魔術師だと言われているのか?
以前の記事でソロモン72柱の悪魔の話をしたのは覚えていますでしょうか?

悪魔を召喚し、魔法の指輪の力によって悪魔を従えていた人間の王。
その王こそソロモン王なのです。
ソロモン王は数々の魔法に精通し、大天使ミカエルとも交流があったとされています。
その交流の中でミカエルから授かったのが前述の魔法の指輪であり、
ソロモン王はこの指輪の魔力と自身の魔力を用いて72体もの悪魔を使役していたという訳ですね。
ラビ・レーヴ

16世紀のプラハにて
人造人間「ゴーレム」を造ったとされる魔術師
それがラヴ・レーヴです。
これが活躍した当時の神聖ローマ帝国は魔術に心酔しており、数々の魔術師や、錬金術師たちを、近くに住まわせていたといいます。
皇帝のそうした行為に市民たちは不満を抱き、その矛先がユダヤに向けられました。
そこでラビ・レーヴはユダヤ人を守るためにゴーレムを作り出したと言います。

ちなみにゴーレムの作り方は記録が残されており、それによれば
泥を人の形にかたどり、その口に神の名が刻まれた札を口に挟みこむことで命が吹き込まれ、ゴーレムとなったと言います。
意外と簡単にできるんですね。
クリスチャン・ローゼンクロイツ

最後に紹介するのは14世紀ごろにドイツで活躍したとされる魔術師
クリスチャン・ローゼンクロイツ
彼は16歳の時にエルサレムで神のお告げを聞いたことで魔術師として目覚めました。
その後はその力を人々の治療のために使い、人を苦しみから解放することを信条として活動を続けます。
そしてその信条を活動目的に掲げ、
秘密結社「薔薇十字団」
を設立しその後も人を救い続けました。

その後の彼は当時として超高齢の102歳まで生き続け、死に際に
「120年後に再び現れる」という言葉を残し人知れずこの世を去りました。
彼の遺体は長きにわたり見つかっておりませんでしたが、彼が姿をくらませてからちょうど120年後、彼の遺体が発見されるという驚くべきことが起きました。
最後に

さて今回は実在したとされる魔術師・錬金術師をご紹介してみましたがどうでしたでしょうか?
彼らの逸話を見てみるとどうにも首をかしげてしまう物も多く、
彼らが本当に異能の力を持っていたかと聞かれると疑問が残ってしまいますよね。
とはいえ当時非常に優れた人物たちであったことは確かでしょうから、
もしかしたら周りの人物たちが誇張して彼らのことを評したことで、魔術師や錬金術師であったという逸話が生まれたのかもしれません。
信じるか信じないかはあなた次第!
というやつでしょうか。
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