日本が鍵になる?〜TPPの基本と中国・台湾が参加を希望する理由〜
ここ数日世間を騒がせている
中国がTPP参加を申請
という衝撃のニュース。
アメリカが離脱した今、これが決まればTPPのパワーバランスやルールに大きな影響があるのではないかと懸念が広がっています。
そんな状況下で中国と熾烈な争いを繰り広げる台湾もTPP参加を申請し、
TPPが世界情勢を分ける大きな要因となりつつあります。
そんな世間を騒がすTPPについて、今回は
TPPとはそもそも何か?
中国・台湾が参加を希望する思惑
これらを中心にお話致します。
TPPが何かよく分からない!
中国がこれから何をするのか気になる!
こういった方は必見です!
TPPとは

当たり前のようにSNSやニュースで使われるTPPという3文字。
何かの協定だというのは分かっても、具体的に何を指す言葉かわからない、という人も多いかと思います。
TPPとは環太平洋諸国が締結する自由貿易協定の一つ。
貿易にかかる全ての関税を撤廃することで、参加国の活発な経済活動を支え、さらなる経済発展を目指していくために設けられた協定です。
元々はアメリカを含めた12カ国が加盟しており、アメリカ主導の下組織されていましたが、2017年のトランプ政権時に離脱を表明、以降は日本主導の下11カ国体制で継続されてきました。
そして2021年は主導権を握る日本が議長を務める年であり、当初からイギリスが参加を申請するなど大きな動きがありましたが、日本の総裁選を控えたこのタイミングで中国が参加を表明したという形です。
中国の目的

それでは中国はなぜこのタイミングで参加の意向を示したのか。
そこには大きく2つの意味があります。
1つ目は日本への揺さぶりをかける目的、日本は今次の総理大臣候補が乱立しており、総裁選に向けた準備で国が揺れています。
そんな中で中国が参加を表明することで、日本へ揺さぶりをかけることができると同時に、次の総理大臣候補者の発言や行動から、中国と友好関係を結べるかどうかを図ることができます。

また次の理由としてもしTPPに中国が参加できれば、主導権が日本から中国に変わる可能性も高く、中国がさらに経済面で優位に立つことができます。
今の中国の力なら、入ってしまえば後からTPPのルール改正を強行することなども可能でしょうから、中国優位の改正を加えて、この貿易協定の実権を掌握していくことも考えられます。
今回の中国の参加表明にはこういった意図があると考えられています。
台湾の目的

さて中国が加入申請をした直後に、加入の意思を示した国がもう一国ありますね、そう台湾です。
なぜ台湾は中国が加盟申請をした途端に後追いで意思を表明したのでしょうか?
表向きは友好国日本が議長を努めている年だからと台湾政府は発表していますね。
しかし実は台湾はこのタイミングを逃すと、
ニ度と加盟が出来なくなる危険があったのです。

なぜならTPPの加盟ルールとして、加盟国全ての同意が必要という条件があり、中国が加盟した後では台湾が承認される可能性は限りなくゼロとなってしまうため。
中国は台湾を国と認めていないので、台湾がこのような協定を結ぶことを承認するはずがないのです。
中国が加盟する前に滑り込みで加盟するしかない、そういった理由があったため、台湾はこのタイミングでの参加表明をしたわけですね。
最後に

さて今回はTPPについてお話しましたがどうでしたか?
日本の今後にも少なからず影響を及ぼすであろうTPPの加盟国問題、今後の動向にも注目ですね。
この記事が少しでも皆さんの知識の役に立てば幸いです。
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