マルチタスク
ここ数年で急激に流行した言葉です。
・テレビを見ながらテレワーク
・音楽を聞きながら勉強
このように2つのことを同時に行っている状態がマルチタスクと呼ばれます。
自宅でこれをやっている人も案外多いのではないでしょうか?
一般的にマルチタスクができる人は、2つのことを同時に行える頭がよく、効率の良い人。
このように捉えられていますよね。
しかし最近の研究では
マルチタスク=集中力がない人が行うもの

ということが分かってきたのです。
この理由は一体なぜなのでしょうか?
今回はマルチタスクの効率が悪い理由とデメリットについてお話致します。
・普段マルチタスクをしている
・1つのことに集中出来ない
こういった方は必見です!
マルチタスクの正体

マルチタスクができる人は効率が良く、仕事ができる人
これは全くの幻想です。
なぜならマルチタスクは集中力を低下させる大きな要因の1つであり、非効率的なものだからです。
複数の作業を同時にこなすためには、タスクを切り替える度に、それぞれの仕事に必要情報を記憶から呼び起こす必要が生じますよね。
その行動自体本来は時間の無駄であり、やる必要がないことなのです。

皆さんも仕事中に電話がかかってきて作業が中断された後、何をしていたか忘れてしまうという経験はありませんか?
ああいった際にわざわざ元の作業の経過を思い出すために時間を使うのは効率の無駄だと思いますよね。
マルチタスクで仕事を切り替えることも実はこれと同じこと。
一つずつこなせばこんな非効率な手段を取らなくても良いはずなのに、わざわざ2つのことを同時にやることで、思い出す手間を増やしているのです。

マルチタスクを率先して行っている人は実のところ、
1つのことに集中できない人なのです。
マルチタスクにはその他にも多くのデメリットが存在します。
大きな物を3つほど見ていきましょう。
不安の増幅

マルチタスクは頻繁にやる業務を切り替える必要が生じるため、集中力の低下を引き起こすというのはお話しましたね。
集中力が低下すれば当然ケアレスミスなどが発生するようになり、結果として自分の作業に自身が持てなくなります。
ミスが積み重なるのですから、自信を失うのも当然と言えば当然ですね。
その結果集中を要する作業の度に
自分がやると失敗するのではないか?

と疑心暗鬼に陥るようになり、不安やストレスが増幅するようになります。
仕事でストレスを溜め込まないためには、簡単な仕事でも丁寧に確実にこなしていく事が重要なのです。
問題解決能力の低下

イギリスの心理学者グレン・ウィルソン氏は
マルチタスクによってストレスが増加するとIQが低下し、
問題解決能力を失っていくと語っています。

IQ、つまり論理的思考力は、物事を冷静に分析、判断するために必要不可欠な能力であり、これが低下してしまうと論理的な問題解決が出来なくなってしまうのです。
ただでさえミスが増え不安に襲われている状況で、論理的思考すら出来なくなったとなれば、仕事や勉強はおろかプライベートにまで影響を及ぼす一大事になりますね。
学習能力の低下

マルチタスクとして挙げられる代表例がスマホの操作です。
何をしててもついついスマホを見てしまうことってありますよね。
東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授が約2万人の中学生を対象にした調査によればスマートフォンを長時間使用し、勉強中も時折スマホを見てしまうという生徒は、学力が下がる傾向が強いということが判明しました。
この学力の低下は深刻であり、
スマホを見る習慣があり、毎日2時間勉強をしている生徒より、
スマホを全く見ずに勉強も全くしない
という生徒の方が学力が高い傾向さえあるのです。

学生でこれなら、スマホが手放せなくなり、5分に一度はスマホを見ると言われている現代に生きる社会人の知能はいかに低下しているのか。
想像に難くないですよね。
最後に

さて今回はマルチタスクのデメリットについてお話しましたがどうでしたか?
一見すると賢く効率的に見えるマルチタスクですが、実のところはデメリットが多く決して推奨されるような行為ではないのです。昔から
二頭追うものは一頭も得ず
という言葉があるように、人間はそこまで高性能には作られていないのです。
大切なのは1つ1つ丁寧に、しっかりとこなしていくこと。
良かったら今後の仕事や勉強の参考にしてみて下さいね。
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