日本では毎年6000種類以上のCDが発売されており、今まで世に出た楽曲の数は計り知れません。
そしてそのほとんどが、様々な意味が込められたメッセージ性のあるものとなっています。
しかしそれだけ多くの曲があるということは、
中には今の時代にそぐわない曲もあるわけで…

表現の自由が保証された日本においても数曲ほど放送禁止となっている曲が存在しています。
今回はそんな放送禁止とされている楽曲をご紹介致します!
自衛隊に入ろう
この曲は1968年に高田渡氏によって手掛けられた楽曲であり、一見すると自衛隊への入隊を前向きに推進しているかのように聞こえる曲です。
しかし実際には「アンドーラ」というアメリカを痛烈に風刺した楽曲を原曲としており、歌詞も節々に自衛隊を批判するような意味合いが込められております。
そのため本来であれば自衛隊への皮肉を込めて作られた歌なのですが、あろうことが自衛隊はこの歌を隊のPRソングとして使いたいと高田氏に申し出ています。
その理由は背景はどうあれこの曲を聞いて
自衛隊に入隊したいと申し出る人が増えたため。

高田氏はこの思わぬ効果を受けてこの曲を事実上の放送禁止曲に指定しました。
批判のために作った曲が自衛隊の手助けをしてしまった。
色んな意味で皮肉な曲ですね。
S.O.S
言わずと知れたピンクレディーの名曲「S.O.S」
この曲も実は放送禁止になっているのをご存じでしょうか?
「え?でも今でもたまにテレビで流れてない?」
と思った方、それも正解です。
具体的に言うならこの曲は部分的に放送が禁止されている楽曲です。
実際に禁止されているのは曲の冒頭部分、冒頭にモールス信号が入るのですが、この部分の放送が禁止されています。

理由はこの信号が避難信号を表しており、やみくもに避難信号を流すことは事故等につながる恐れがあるとされたため。
テレビ側の配慮としての放送禁止となったというわけですね。
君が代(ロックテイスト)
皆さんご存知の君が代。
これにロックテイストのバージョンがあるのはご存じでしょうか?
作ったのはロックスター忌野清志郎氏。彼は
国旗及び国歌に関する法律
という日本の国旗と国歌を制定する法律に反対する意味を込めて作り出されました。
とはいえこの曲のベースはあくまでも本来の君が代。
歌詞等も同じで曲調が変更されているだけです。
そのため本来特に問題がないはずの曲であるものの、
国が定めた法律に対しての批判のための曲
という側面から放送が見送られている楽曲です。
網走番外地
最後にご紹介するのは1994年10月21日発売された高倉健氏の楽曲です。
この曲が放送禁止に指定されている理由は
ヤクザや暴力団と言った
反社会組織を称賛するように受け取れる曲
であるため。
これらは俗に「ヤクザ歌謡」とも呼ばれており、その多くが放送禁止曲に指定されています。
当時こそ特に問題はなかったものの、反社会組織に対しての世間の目が一層厳しくなった昨今ではなおさら放送できない。まさに
時代と共に放送禁止となった曲と言えますね。
最後に

さて今回は放送が禁止されている邦楽をご紹介してみましたが、どうでしたでしょうか?
政治的、倫理的、安全面への考慮、アーティスト都合など、
一口に放送禁止と言っても様々な理由があるのですね。
とはいえ様々な特色の曲が存在するのが音楽の魅力とも言えます。
幸い地上波は無理でもYouTubeやネットを通してこれらの曲を聴く方法はありますので、
興味がある人はぜひ聞いてみてください!
今の音楽にはない、違った魅力が見つけられるかもしれませんよ?
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