カルト宗教
異常性が高く、平気で犯罪行為に手を染めるような反社会的な宗教団体を指す言葉です。
日本ではかつてオウム真理教が台頭したことで広く知られることになりました。
カルト宗教の影響度は非常に高く、
比較的宗教色が弱いはずの日本ですら、国家を揺るがす大事件の火種となりました。
では宗教が浸透している諸外国では、一体どうなのか、
当然、日本以上に残忍で異常な事件が多発しています。
今回はカルト宗教が世界で起こした異常な事件をご紹介致します。
アント・ヒル・キッズ

アント・ヒル・キッズは最大で40人の信者を要した、中規模カルト教団です。
この教団には子供も入信していたこともあり、蟻塚の子供たち(アント・ヒル・キッズ)と呼ばれることとなりました。
彼らの教祖は、預言者を自称する男、ロック・タリオ。
彼は非常に残虐な主導者であり、教えに背いた信者に罰として
自分の脚をハンマーで折らせる。
別の信者の爪先を切り落とさせる。
火のついたコンロの上に座らせる。
などの常軌を逸した行いを信者に強要しました。

このあまりに過酷な状況に耐えかね、とある信者が脱走したことでこのカルト宗教の行いが、白日の下に晒されることとなりました。
当然ロック・タリオは逮捕され、終身刑を宣告されましたが、やがて獄中で同房者に殺されます。
こうして狂人、ロック・タリオはその生涯を終えたのでした。
ヘヴンズ・ゲート

ヘヴンズ・ゲートはUFOのかつて存在していたUFOを信仰するカルト宗教です。
かつて存在したということは今はない、ということでしょうか。
その通りこの団体は今は存在しません。なぜなら、
構成員であった信者と教祖が集団自殺したため

この教団の目的は意識をより高次元の存在、「ネクストレベル」へ進化させることであり、
その進化の手段を模索するために存在していた団体でした。
そして教祖である、アップルホワイトは1997年にヘール・ボップ彗星が出現した際に、それこそが進化の予兆だと断言。
教団の信者38人を道連れとした集団自殺を行いこの世を去ったのでした。
ザ・ファミリー

ヨガインストラクターのアン・ハミルトン・バーンが創設したのが、このカルト宗教団体、ザ・ファミリーです。
当初はアンがヨガと一緒に生徒たちにスピリチュアル思想や、地球の終わりについて語るだけの宗教とは呼べない代物でした。
しかし次第にアンの教えが、子供だけでなく、医者、看護師、弁護士といった権威性のある人物達に指示されるようになり、次第にアンはキリストの生まれ変わりだと信じられ、本格的にザ・ファミリーとして宗教活動が始まったのです。
しかしその実態は宗教とは名ばかりのアンによる独裁カルト団体でした。
アンは信者である子供たちを洗脳するために、学校を建てそこでの生活を強要します。
そしてアンの気に触った子どもたちは食事を抜かれるなどの体罰が行われ、
特にひどい場合はLSDを投与され、薬漬けにされる子もいたのです。

しかし当然こんな状況が長く続くはずもなく、学校に入れられた一人の子供の密告によってアンの悪事は暴かれ、逮捕に至りました。
しかしこれだけの残忍な事件でありながらアンは、罰金刑のみという非常に軽い処罰のみで釈放され、この罪を満足に償うことはありませんでした。
死のう団

最後は日本のカルト宗教のお話。
1930年代に発足した新宗教「日蓮会」の中にある「青年部」という組織、別名死のう団です。
死のう団は日本の行く末に憂い、国家権力に強い反感を持っていた、江川桜堂によって設立した団体。
当初はあくまでも政府へのデモや抗議を目的とした団体だったようですが、1933年7月2日にまず、団員が集結し
「死のう死のう」と叫びながら行進して逮捕されるという、奇妙な事件を起こします。

さらにその約3年後、彼らのうち5名が国会議事堂や、警視庁前など政府の中枢機関5ヶ所の前で腹を切る自殺未遂を決行し、常軌を逸した異常なカルト団体であると認識されるに至ります。
しかしこの事件を起こした時点で団員はたったの10名であり、歴史に名を刻む事件にはなったものの、この団体はすぐに壊滅していく事となりました。
最後に

さて今回はカルト宗教が起こした異常な事件をご紹介しましたがどうでしたか?
我々の常識が通用しないカルト宗教ということもあり、
起こした事件も、我々の理解に及ばないものばかりでしたね。
宗教は人の心の拠り所にもなりますが、一歩間違えば人に取り返しの付かない洗脳を施す非常に危険な代物です。
そのことだけは忘れないようにしたいですね。
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